2017年7月 10代男性 大腿部の内側が痛くて足が開かない

症例55

 

来院経緯

 

競技エアロビクス選手の高校生、三か月前に大腿部内側にひどい肉離れを起こし

 

練習をしばらく休んでいた。時間の経過とともに日常生活での痛みはなくなったが

 

エアロビクスで開脚をする時や振り返ったりする動作をするときに痛みがあって

 

思うように動けない。無理をしてまた故障する怖さがある為十分な練習ができずにいる。

 

1か月後に大会があるが出場するか迷っている。できれば試合に出たい。

 

以前お父さんが当院に通院していて、そちらからの紹介で来院。

 

 

症状の経過と施術方法

 

痛みの出る動作と場所を確認したところ、開脚する時に大腿内側の上部に強い張りを

 

感じる。背中に鍼をして動作を確認したところスムーズに開脚できるようになった。

 

続いて、膝を抱え込む動作をすると股関節前側に詰まったような感じがある為

 

足の甲に鍼を打つと詰まった感じが解消された為、初回の治療を終えた。

 

試合を一か月後に控えているため、開脚の動作も少しづつ再開するように指導。

 

同様の施術を試合まで週一のペースで行い、

 

だんだんと可動域も広がり不安もなくなっていった。

 

 

使用した主なツボ

 

T9(1.5)LR・中腰LR・曲泉LR

 

 

考察

 

一度、損傷した筋肉は修復される過程で柔軟性がなくなることがある。

 

今回も肉離れを起こした筋肉が炎症は治まったが柔軟性がなくなり

 

十分に伸びない状態になっていた。

 

特にエアロビクスは身体の柔軟性が非常に大事な競技なだけに

 

日常に支障がないレベルの柔軟性では不十分だったのであろう。

 

このレベルの柔軟性を短期間で取り戻すとなると、治療だけでも

 

トレーニングだけでも間に合わないので治療も続けながら

 

治していくというのが最善と思われる。

 

ともかくまた競技に復帰できたのが良かった。

 

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